カレー屋まさら

カレー屋まさら

SPICE

スパイスについて

当店では世界各国の厳選したスパイスを使用し、独自のブレンドで風味豊かなカレーを作っています。
スパイスというと辛くて匂いが強い、刺激物という印象を持っている方もいるかもしれません。ですが、カレーに使う辛いスパイスは「唐辛子」と「コショウ」くらいです。
カレーに欠かせない「ターメリック」は別名「ウコン」と呼ばれ、肝機能障害や二日酔いに効果があるといわれています。スパイスの中には漢方薬も含まれていて、とっても体にいいものなんです。
スパイスはそれぞれ個性豊かな風味を持っています。強い個性が混ざり合うと、単独では出せない複雑で調和がとれた味わいになります。人間社会となんだか似ている気がして、すごく面白いです。

ターメリック

ターメリックはご存知ですか?カレー等のインド料理に使われる黄色いスパイスで、別名ウコンとよばれています。色や香りだけではなく、このスパイスには、驚くべき効果があります。
主成分である「クルクミン」という物質は、ポリフェノールの一種で抗酸化力が非常に高く、肝臓の働きを助けたり、血圧を下げたり、炎症を抑えたり、がんの予防にも効果があると言われています。まぁカレーに入れるくらいの分量では効果は期待できませんが、体にいいことは確かです。
ターメリックは入れすぎると苦みが出て、香りも単体だと土臭いような感じで、カレーの香りって感じではありません。でもターメリックを入れないとカレーの風味がなんだか物足りないんです。カレーの風味を底上げする縁の下の力持ちって感じで、カレーには欠かせないスパイスです。

クミン

クミンは、カレーの香りと味を引き立てる主役級のスパイスです。クミンは油でいためるとクミンにしか出せない強い香りを放ちます。まさにインドって感じの香りです。
クミンは、カレーを食べた後の消化を助けるスパイスでもあります。クミンには、消化酵素の分泌を促進する効果があります。また、胃腸の働きを整える効果もあります。クミンは、カレーに含まれる油分やタンパク質などの消化をスムーズにすることで、胃もたれや胸焼けなどの不快感を軽減するそうです。
クミンは種のままでも挽いて粉にしてもカレーによく使います。私が大好きなスパイスです。

コリアンダー

コリアンダーは、葉や茎、種子などの部位によって香りや風味が異なります。葉や茎はエスニック料理によく使われる香味野菜でパクチーという呼び名の方がよく知られています。パクチーは生で食べるとカメムシの様な独特においがして、好き嫌いが分かれます。私も最初は嫌いだったんですが、食べてるうちにだんだんやみつきになってしまいました。よく加熱するとカメムシ風の香りが和らいで、スパイシーで良い香りに変わります。
種子は柑橘系の香りがあり、パウダーにしてカレーやお菓子などによく使われます。コリアンダーは、多めに入れてもカレーの風味が崩れません。カレーに自然なトロミも加えてくれます。ターメリック、クミン、コリアンダーはカレーにおける三種の神器です。

パプリカパウダー

大きな赤いピーマンって感じのパプリカを乾燥させて粉末にしたものです。カレーに唐辛子の風味を加えるとすごく美味しいんだけど、入れすぎると辛くて食べられない。そんな時にはパプリカパウダーを入れちゃいます。パプリカは全く辛くないんですが、唐辛子の仲間なんで、唐辛子の香りは持ってるんです。たっぷり入れても辛くならずに唐辛子の風味だけ付けられて、赤い色でカレーの色が鮮やかになります。カレーの風味と色味の調整に重宝するスパイスです。

チリペッパー

唐辛子のことです。品種によって辛みの強さは変わります。カレーに辛さを加えるために必須のスパイスです。カレーに使うスパイスで辛みを持つのはチリとブラックペッパーくらいなので、とっても大事なスパイスなんです。カレーは辛みがないと物足りませんが、辛すぎると口の中が痛くて味が良くわからなくなってしまいます。なんでも程々が一番です。
チリの辛みはカレーを食べ終わった後も口の中に残って、また食べたいって気持ちになります。

ブラックペッパー

ブラックペッパーは黒コショウのことです。白コショウも黒コショウと同じ植物ですが、白コショウは実が熟して赤くなってから収穫し、表面の皮をむいた状態で乾燥して作ります。黒コショウは未熟な実を皮ごと乾燥させたものです。
黒コショウは世界各国で使われており、日本人にも一番なじみがあるスパイスかもしれません。肉を焼くときにふったり、野菜炒めにふったり、ラーメンにふったりしてよく使います。カレーにはあまり入れるイメージがないかもしれません。でもカレーに入れると適度な辛みとブラックペッパーの良い香りが相性抜群です。特に肉との相性は言うまでもないので、肉のカレーに入れると最高です。

シナモン

シナモンはクスノキ科ニッケイ属の常緑樹の樹皮です。シナモンの成分は抗菌、抗ウイルス作用があります。風邪や消化不良の漢方薬としても使われています。風邪のひき始めに使われる葛根湯にも入っています。
京都名物の和菓子「八つ橋」の香りはシナモンの香りです。アップルパイにも入れたりするので、お菓子の材料のイメージが強いかもしれません。
シナモンの風味はとても強いので、カレーに入れすぎると風味が崩れてしまいます。でも、カレーに程よく加えると奥深い重厚感のある風味を作ることができます。

カルダモン

「スパイスの女王」と呼ばれています。値段はなかなかお高いですが、カレーに入れると香り高いスパイスです。口に含むと何とも言えない清涼感のある香りが広がります。殻を割って中の種を噛んで口臭予防にも使われているほどです。
カルダモンはサヤのまま使う方法もありますし、サヤの中身だけ使う方法もあります。私がカレーに使うときはサヤのまま入れて、香りを移します。サヤのまま食べられますが、香りが強くそのまま食べるのは苦手な方もいますので、提供する際は取り除いています。
カルダモンを買って封を切った時思いっきり匂いを吸い込むと幸せな気分になります。
カルダモンの香りがするカレーはとっても美味しいです。

クローブ

フトモモ科の樹木チョウジノキの花のつぼみを乾燥させたスパイスです。クローブは薬っぽいようなクセの強い香りです。料理に使う分量を間違えると食べ物がクローブの強烈な香りになってしまい、食べられたものではありません。クローブは少し入れると抜群に効果的です。ホワイトソースにほんの少しいれると、牛乳臭さを消してクリーミーさが際立ち、レストランの味になります。カレーにも欠かせないスパイスで、カレーの香りに深みが出て本格的なスパイスカレーの風味になります。

フェンネル

種、葉、茎、根本まで食べられます。カレーには種を乾燥させたものを使います。フェンネルには消化促進、殺菌作用、口臭予防などの効果があります。インド料理店のレジにカラフルで小さいつぶつぶが置いてあることがありますが、あれはフェンネルを砂糖でコーティングしたもので食後に食べるとお口が爽やかになり、胃もスッキリします。
スーっとして甘い香りがあり消臭効果があり、魚肉との相性がとても良いです。肉の臭み消しとしても優秀です。ちょっとクセのある香りなんですが、カレーに入れるとまた一味違うんです。当店のチキンカレーにも入ってます。

スターアニス

スターアニスは中華料理によく使います。日本では八角という呼び名の方がなじみがあるかもしれません。香りは甘くてフェンネルに似ています。スターアニスに含まれるシキミ酸は、インフルエンザの薬タミフルの原料になっているそうですが、スターアニスを食べてもインフルエンザに効くわけではありません。
スターアニスは名前の通り星のような形をしていて、見た目がすごくかわいいくて、瓶に入れてキッチンに置いておくだけで、お洒落な雰囲気を演出できます。
スターアニスは香りが強く、入れすぎ注意です。当店のカレーに入れますが、入れすぎると風味のバランスが崩れてしまうので注意しています。肉の臭み消しとして効果が高いです。

ブラックカルダモン

ブラウンカルダモン、ビッグカルダモンとも呼ばれています。カルダモンという名前なんですが、グリーンカルダモンとは別の植物で、大きさも色も香りも全く違います。グリーンカルダモンは、高貴で清涼感のある香りなんですが、ブラックカルダモンは野性的で男性的なスモーキーな香りがするんです。ブラックカルダモンは火で乾燥させているから、スモーキーな香りになっているそうです。
ブラックカルダモンの香りは肉と相性が良いです。当店の豚バラカレーと肉団子カレーに使っています。カレーのスパイスの中心にはできないんですが、名脇役として活躍します。